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戦後、畳製造業界においても機械化が進み、現在ではどこの畳屋さんを覗いても機械をご覧頂けるかと思います。 さらにその機械も年々進歩し続けています。しかしその進歩の方向は、「よりスピーディーに」・「より作業性が簡便に」といったものであり、残念ながらお客様の為のものというより畳屋の為のものとなっているのが現状であります。
一方畳製造機械には未だ解決できない大きな欠点があります。畳替(表替・裏返し)の作業において大切な事の中に「隙間をなくす」「凹凸を修復する」といった作業があります。確かに機械は「切断する」だとか「縫い付ける」といった作業は得意とします。しかしながら「寸法を出す」だとか「凹みを平らに戻す」といった作業においては、機械は全く無力であり手作業に頼るほかありません。それにもかかわらず、その不完全であるとしか言えない機械に全てを任せるといった畳屋が大変多くなってきているのも現実であります。
当店におきましては機械を利用しつつ、いかに機械では出来ないことに力を注ぐかをお客様への真のサービスであると考え日々作業に専念しております。 |

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畳をお引き取りする際、現状の畳のすき間、凹凸、敷居との段差等々問題点をチェックし記入して工場へ持ち帰ります。 記入された畳は言わば設計図のようなものです。 これをもとに工場での作業を進めていきます。 手間のかかる作業だけに最近では軽視されがちですが、この作業をすることにより単に畳表を取り替える(裏返しを施す)だけでなくそのお部屋にピッタリと合う畳にすることができるのです。 |

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その寸法をもとに畳表を裁断し、 正確な寸法の畳を作り上げます。 |
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すき間の原因が畳の巾寸法にあった場合、 畳引き取り時にその寸法を取っておきます。 |
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すき間の原因が畳の丈寸法にあった場合、そのすき間の分だけ畳床の寸法を長くします。 |


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丈寸法と同様に畳床を修復し 角の凹みを解消します。 |
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すき間の原因が畳の巾寸法にあった場合、 畳引き取り時にその寸法を取っておきます。 |
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当店では出来うる限り畳の凹み(畳床ムラ)を修復するようにしております。正直言って新畳ほどのフラットな状態にはもどりませんが、お客様には「随分よくなった」と喜んでいただいております。 |
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重い家具を置いた場所やよく踏む場所などは畳が凹んでしまうことがあります。 |
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家具などの凹み以外にも縁の付いた部分が凹んでくる事がよくあります。
これは畳の中でも縁のついた部分は強度的に弱くヘタリやすいからです。
その凹み方は様々ですが格好の悪いものです。 |

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そして縁を縫い付けることでしっかりと固定します。 矢印で示した部分が厚みを増した分です。 |
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作業としては畳の縁を縫い付ける際、凹んだ部分にゴザや厚紙を必要量はさみ込みます。 |
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左側の畳が畳床口ムラ修復作業を施したもので、
それに対して右側の畳は作業を施さず口ムラが残ったままの状態です。
畳としての格好の良さが明らかに違うのがお判りいただけるかと思います。 |
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(写真は畳が厚く板間より上がっているケース) |
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施工時に畳の厚みを調節しできる限り段差を無くすようにしております。 |

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クロスやカーペットなどとは異なり、畳表は自然素材であるい草を織り上げたものですので畳表の部分部分にはそれぞれの表情があります。
それ故その畳表を一畳分づつに裁断する際には、一枚一枚の畳表をお部屋のどの部分に持っていくかを考慮しながら裁断することが大切なことであると当店では考えております。
その為、最近では自動裁断機を導入しているお店も増えてきていますが、当店ではあえて手間ひまをかけて手作業で裁断するようにしております。 |


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